結局さとるくんが妖怪ペダル回しだった話【四国一周⑦】

ロードバイク

四国一周7日目。

宿で朝ご飯を食べる。もぐもぐ。

昔ながらの旅館。大広間でほかのお客さんと朝食をともにする。MoguMogu。お遍路参りをしてる人ばかり。さすがは四国。八十八か所めぐりが有名なんだよね。(今回の旅の時間に余裕があれば、チャリ旅と並行してお遍路もやりたかった。またツーリングお遍路やってみようかな)

1人で来ていたおっちゃんに声を掛けられる。

「おはようさん。自転車で旅しているの?」

こうやって話を切り出されることが多い。「どこから来たの?」「どこまで行くの?」の質問はテンプレと化している。旅人同士のあいさつみたいなものなんだろう。

おっちゃんは誰かと会話がしたくてたまらないようだ。「1人でずっとお遍路やってるでしょ。1日20kmも歩けないから、何日もかかるわけ。今日で3週間目かなあ。一人でとぼとぼ歩いて、1日を過ごすから誰かと話したかったんだよ」と一息に話し出した。

お遍路がいかに孤独であるのか、でも道中に食べるご飯のおいしいこと、お遍路をはじめた経緯など、話を聞いてみればけっこう面白い。暇があれば旅へ出かけ、全国あちこちへ行ってきたそうな。目標があれば燃える性格で、日本百名山*を踏破したらしい。(*10年ぐらいかかるし、お金も300万かかる変態な挑戦らしい)すごすぎないか…おっちゃん。

旅慣れしてても1人でずっと歩き続けるのはシンドイという。そりゃあ3週間も孤独なのは大変なんだろうなあと思う。けど、お遍路をやめる意思がない様子なので、きっと孤独をひっくるめて楽しんでいるんだとおっちゃんのキラキラした目を見て思った。

お互いの旅の安全を祈りつつ、宿を出る。なぜか宿のおばちゃんがおにぎりを持たせてくれた。ありがとう、おばちゃん!!

さあ出発だ!

愛媛のみかん靴下を履くよ!

道の駅に到着。さあ四国一周スタンプラリーのスタンプ押すで!スタンプカードを華麗に出そう( ^ω^) ⊃

あれ…( ^ω^) ⊃ ここにスタンプカードがあったんじゃよ。 (´・ω・`) ⊃⊂ あったんじゃよ……? (´;ω;`) ⊃⊂ あったんだってばぁぁぁぁぁぁ。

【悲報】ワイ、スタンプカードをなくす【旅終了のお知らせか】

21個も押してきたのに…(泣)いままでの苦労はいったい何だったんだ(´;ω;`)

昨日立ち寄った道の駅に電話しても、カバンの中を探しても無かった。意気消沈のぼくを見かねたさとるくん。慰めれくれる。困ったときに頼れるさとるくんはイケメン。仕方がない。切り替えよう。スタンプカードなんて最初からなかったんだ。うん。

マンモス。子マンモスが白骨化してるのは、ここだけの話。

西予市をさよならバイバイして、八幡浜市へ向かう。標高200mから一気に海までダウンヒル。五反田川沿いに山間を抜ける気持ちいいスポット。途中には菜の花畑があって癒された。

「道の駅八幡みなっと」ここはスゴク思い出深い土地だ。

あれはロードバイクを買って1か月のことだった。友達と「大阪→鹿児島800km旅」をしたのだ。大阪からしまなみ海道を抜けて、愛媛県入りした。瀬戸内海沿いを伝って、この道の駅に着いたのだ。暑くて焼け付きそうな日だったことを覚えている。暑さで失ったカロリーと塩分を求めて、どーや食堂で食べた海鮮丼。そのときのおいしさは鮮明に思い出せる。おかわりしようか悩むほどにおいしかった。さらにこの道の駅、フェリー乗り場が併設されているのだ。超レアな道の駅。大分県の臼杵行きのフェリーに乗り込んで、九州を目指したんだった。いい旅の1ページ。

思い出に浸っていると、電話が鳴る。宿屋のおばちゃん「お客さん、スタンプカードみたいなやつ忘れてない?」…ボク( ゚Д゚)あ~~~!!宿だったのか~~~!!いまからまたヒルクライムして戻るのも時間がかかりすぎる。ここは潔く諦めることにした。おばちゃんにお礼を言う。( ˘ω˘ )

さとるくん、おっちゃんに声を掛けられる。サイクルジャージ効果。大学名が入ってると声がかけやすいのかな。イケメンは(おっちゃんに)モテる。

さて、この後の予定を紹介しておこう。本来は佐田岬へ行きたかった。

四国の東西南北の先端をコンプリートしたかった。予約していたチョットイイお宿とお料理がこの旅のお楽しみだった。だが、3日前に川落ち事件をやらかして大きく予定がくるっていた。残念ながら岬までの往復30kmをかける時間がなかった。後ろ髪をひかれるような思いで、この岬は訪問しないと決めた。また行くよ。ちょびっと心残りを取っておくのがイイ。また行きたくなるから。

この日は松山と今治をパスして、西条市までの150kmライドする予定。ならば行こう!温暖な瀬戸内まで!!

さとるくんに牽いてもらい378号線を駆け抜ける。路面はキレイだし、交通量も少ない。雰囲気は淡路島の西部に似ている。のどかでいい。

安全祈願する。事故が起きませんように。

さとるくんの巡航スピードは、ツーリングのそれじゃない。エンデューロペース。30km/h超が基本_(:3 」∠)_マッテ~

ひとつ観光スポットがあったので立ち寄る。

下灘駅。一度は見たことがある人もいると思う。「目の前が海」の駅だ。

横から見るとこんな感じ。道路と線路を挟んでいるので、距離はまあまあある。

天候が曇りでちと残念。駅越しにみる夕陽がさぞキレイなそうな。

「らぶらぶベンチ」。ぼくとさとるくんは歯ぎしりしながら、リア充御用達ベンチを撮影していた。それにしても、なんだこのカタチは!!そんなにくっつきたいのか、リア充は!!(歯ぎしり)けしからん!うらやましいぞ!!めっちゃうらやましいぞ!!(嫉妬)

下灘駅からほど近くに、大きな菜の花畑が…!キレイナー!!

昼食はカレーをもぐもぐ( ‘༥’ )

道中。

「シカと締めようシートベルト」 センスの塊か。

「道の駅 風早の郷 風和里」でちょっと休憩。

しまなみ海道周辺となると、ほかのサイクリストも増えてきた。

売店のおばちゃん 「あんたら四国一周してんの?応援してるで〜じゃこ天を一本サービスしてあげる〜」とおまけをくれた。

おばちゃんありがとうううう\\٩( ‘ω’ )و //見た目に反して、うまい!!(失礼)じゃりつくような食感でおもしろい味わいだった。

今治市に入った!

今治まで入れるともうご近所感つよい。

右折れ?うせつれ?みぎおれ??

もう夕暮れ。一日中チャリに乗っていた。唐突に、疲れの沸点を超えた感覚がやってきた。なんで??「漕ぎたい!もっと漕ぎたい!」脳みそがスピードを出せと指令を出してくる。スピードジャンキーモード。よし、いっちょカマしてやろうじゃないか!いきなりスピードを上げる。

さとるくんには申し訳ないが、置き去りにする勢いで突如40km/hまで加速する。ジャガジャガジャガジャガ!!ペダルから伝わるチェーンの暴れた動きが伝わる。極力前傾姿勢をとり空気抵抗を減らす。ゴォオオオオ!!

き、きもちぃぃいい!!!チャリとシンクロして、トップスピードで駆け抜ける快感はクセになる。最高の瞬間。まあ居ないだろうと後ろを振り返ると、ヤツがいる。さとるくん…いや妖怪ペダル回しがニッコリ。(;’∀’)なぜ笑顔でついてこれる。。。こちとら全力を超えた全力だよ。。。もうこの旅で800km以上走ってきてんだよ。

そのあともさとるくんと先頭交代しながら35-40km/hで西条市内まで走り抜けた。これ、レースじゃないんだけどなあシロメ。口の中が血の味がするというのに、「いいですよ、すごいですよ」と妖怪さとるくんが褒めてくれるから、調教から抜け出せなかった。彼は狂っている。人ではない(確信)

最後は温泉につかって、ご飯を2食分食べてすっかり回復した。

テンションあげあげで走り回った1日だった。スタンプカードをなくしたのは惜しいが、仕方がない。さとるくんのカードを見ればあと4つでフィニッシュだ。ようやく長い旅が、明日終わる。たのしかった四国一周旅。まだ帰りたくない気持ちと、ようやく家にかえれる安堵の気持ち。まじりあった気持ちのまま就寝する。明日にはゴールだと思いながら。

しかし、次の日にはゴールができなかった。四国はそんなに甘くなかったのだ。

つづく

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【ゴール】果てしない自転車旅【四国一周⑧完結】