革命がきた…。すっごいホイールを手に入れてしまった…。
PAX PROJECTホイール。完全オーダーメイド。
『自分のワガママを詰め込んだ。結果めちゃくちゃ楽しいホイールになった!』
そう感じさせてくれる一品だった。
導入に至るまでは、過去の記事にも書いた通り。
さあ、オーダーメイドのホイール。一体どれだけの実力を秘めていたのか…紹介していきますよーー!(^ω^ ≡ ^ω^)イヤッホイ
スペック
大まかな構成は、こんな感じ。
リム:AR30W 赤 アルミ
ハブ:PAXストレートプル赤
スポーク:CX-RAY STR シルバー
ニップル:アルミ ゴールド
ざっくりスペック
・リムハイト31mm
・リム幅19mm(内寸)
・フロント重量690g(リム460g)
・リア重量806g(リム460g)
前後輪で1496g(スプロケット、リムテープなし)。ちと重めかね? しかし数字上だけでは、ホイールの良さは分からなかった。坂、平地、風、などいろんなシチュエーションで乗ってきて、確信して分かったことがあった。それは…?
長距離がめっちゃラク
もう、これね。確信できる。長距離がめっちゃラク!
初めてのロングライドに導入した際の感想を紹介しておこう。(Twitterにて)
ぼく「PAXホイールすごい!!160km走っても身体の疲労度がめっちゃ少ない!!特に体幹と太ももが楽。安定したブレのない回転と、30km/hキープしやすい組み方で、楽しくてずっとニヤニヤしていた。なんというホイールを作っちまったんだ!すげえ!!」
PAXさん「一番メリットの出る分野の使い方ですね。腰回りが楽ですよねぇー」
もうその通り!!!
ロングライドに特化してオーダーをしたけど、想像をはるかに越えてきた。100km走っても、「まだまだ走れるぞ!!(確信)」と感じるほどの余裕が出ていた。体力が減りにくいったら、ありゃしない。
肩、腰、ふとももが張ってくる感覚が少ないのだ。ここまで楽だとは…!うれしい誤算だ!疲れにくさ全然違う。身体に優しい工夫が詰め込まれていていた。
身体に優しいホイール
身体に優しい理由……それはエアボリュームだ!!
エアボリュームたっぷり!
リム幅が19mmというね。既製品には、なかなか無いワイドっぷり!さらに28Cタイヤなので、エアボリュームの恩恵をあずかれる。これが良かった。路面の凹凸をいなしてくれる。とん、とん、と軽く段差を越えていけるので、身体への負担はかなり減った。安心感を得られると、気持ちも楽になる。
「キャノボ(500km/24h)で走れるホイールをください!」とアホ丸出しの注文をしたおかげだ。PAXさんアイデアの「太いリム幅」の選択は正解だった。
「太いリム幅」の副産物として、ハンドリングがすごく安定していることが挙げられる。ホイール機構全体が太くなったので、左右に振られにくい。直進での安定性がマシマシだ。
いままで愛用してきたDura-aceC24ホイールで悩んでいた「横ブレ」がとても出にくいのに驚いた。これはかなり嬉しい!
太くなったことでリムの重量も増えた。その分、速度に乗ってしまえば、ジャイロ効果で回転が落ちにくい。ずっと回っている。これも直進安定性に寄与している。
オーダーメイドで相談していた悩み事が一気に解消できた。ほんとにPAXさんには感謝しかない。ありがとうございます!
高速域がハンパじゃない
素晴らしい走りを実現してくれる。
リムハイトは31mm。リム重量が460g。これがいい仕事をしてくれる!空力と重量の最適なバランスだと思う。
疲れにくいだけじゃない。いい意味で「手を抜ける」ホイールなのだ。30km/hまで引き上げてやれば、速度が落ちることがない、そのままの30km/hで走れてしまう。スイートスポットは30~35km/hかな。この速度域の巡航のしやすさはピカイチだ。
ホイールの組み方自体は硬めだと思う。前述したように、硬くともエアクッションで身体には負担がない。「硬くて進む。けど疲れない」というホイールの矛盾をぶち壊してくる。もう、最高…!!
この特徴に合わせて、踏み方を変えた。いままでのDura-aceC24ホイールは、くるくる回すイメージだった。踏み込み過ぎないように、均等に力を掛ければスーーと進んでくれた。
PAXホイールは少し様子が違った。脚を振り下ろすときに、クイッとほんの僅かに力を込めてあげる。クイ、クイ、クイ、とリズムを刻んでいく。それだけで、バイクは恐ろしく加速していく。35km/hまで引き上げてくれる。あとは自動的に速度維持をしてくれる。あぁ、すばらしきかな。
欠点は…?
残念ながら欠点はこの3つかな。
・加速がもっさり
・ヒルクライムが微妙に遅い
・逆風に弱い
ここまでメリットばかり書いてきたけど、やっぱり欠点もあるわけでしてね。(性能には長所/短所の二律背反の運命が…)
初めのうちは、「ぼくにまったく合っていない」と思っていた。踏みだしはもっさり遅いし、走行中も加速がしにくかった。踏み方を変えたり、加速をゆったりしてみたり、タイヤを違う種類にしてみたり(コンチ5000→コルサ)。いろいろ工夫をしてきた。軽いダンシングをすれば、スルスルっと進む。加速のもっさり感は、これで最小限に留めることができた。
ヒルクライムの遅さは、もう仕方ない!諦めた!!そもそもツーリング、キャノボ用途で使うなら、ヒルクライムで速く登る必要はない。ロングライドのコツは、スピードではなく疲れにくさだと思っている。どうしても速く登りたいなら、相棒のDura-aceC24という軽量ホイールを履いてしまえばいい!(とは言いつつも、PAXでも標高1000mまでは普通に使えるんだよなあ)
逆風に弱いのは、今でも困っている。28Cの太めタイヤを履かせている。もうこれが原因だね。高速回転するホイールの外周部が太ければ太いほど、逆風には弱くなるわけでして。30km/h巡航のとき、ホイール上部(12時にあたるところ)は地面に対して60km/hで回っているのだ。そりゃ、空気抵抗もでかいんですよ。対処法は前傾姿勢を取ることぐらい。…逆風、吹くな!(無茶)
他のホイールとの比較
これで手持ちのホイールは、3種類になった。
PAX ホイール
超ロング用。キャノボ、連泊ツーリングに持って来い。当分はこれをメインに。6月の8号線キャノボにも投入してみよう。
Dura-aceC24 ホイール
軽量ゆえ山岳用ホイール。ロング用ホイールの役目はPAXに奪われてしまった。ヒルクライムメイン、山岳ツーリング用かな。10,000km以上走って愛着がある。レビューも書いてるので、良かったらどうぞ(レビュー)
REYNOLDS ASSAULT ホイール
ファストライド向き。1Day、レース、高速域で走りたいとき。(レースは出ないけど)。真っ黒で精悍な見た目なので、写真をカッコよく撮りたいときの、モデルさんになってもらうのもアリ。(レビュー)
こうして歴代ホイールを見ていると面白い。ぼくはロングライド用のホイールを求めていたようだ。これまで「9100 系のDura-Ace C24が優秀すぎる!」と信じて疑わなかったのに、PAXホイールがあっさり選手交代してきた。優秀過ぎますよ。新顔さん。
キャノボ500kmを想定して作ってもらったのに、連泊ツーリングにも使えてしまう有能さよ。これからも、よろしくね!
さて、今回お世話になったPAX CYCLEさん。
はじめてオーダーメイドのホイールを組みたい人には、オススメできるいいホイール屋さんだと思う。気になる方はサイトをのぞいてみてね。
サイト:PAX CYCLEオンラインショップ(PAX PROJECTサイト)
Twitter:キクちゃん(@chankiku)
あぁ、いいホイールを手に入れてしまった。これで当面、ホイールは買わなくても済みそうだなあ。
…ただ今のアルミリムからカーボンリムにしたら、さらに軽やかな走りになるんだろうなあ(物欲は止まらない)
おわり。