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綺麗な朝だ…。
宿を出ると、海が視界いっぱいに広がった。
いまは紀伊半島一周ツーリング中!
ここは串本町。本州最南端の町だ。
ようやく中間地点までやってきたぞ!
まずは最南端まで行ってみよう!すぐ近くだ!
元気にペダルを回し始めた。昨日の疲れは回復している!
ふっふっ!
坂を登って、振り返ると…
むっふぅ…!!
街が海に挟まれている…!!たまらん!!!
えっちでけしからん形してる。
土地がくびれている…!
この狭さに家が密集してる。こりゃ余計そそられる…。
なんてアホなことに興奮していると…
最南端にとうちゃーく!
やったね!
大阪からは長い道のりだったよ!ざっと300kmぐらいかな。
実は過去にも2回ほど来ているのだ。
4年前にクロスバイクで。
この旅は本当に大変だった。和歌山県に入った途端にパンクしてしまった。真っ暗な深夜の中、だれにも助けを求められず立ち往生した。パンク修理の道具を持ってきたが、経験がなくて直せなかった…。半泣きでパンクしたバイクで走った。
あの時は途方に暮れていた分、この最南端に到着した時の感動は深いものだった。
2回目は、2年前にロードバイクで。
ロードバイクを始めて半年の大冒険だった。乗っていたバイクは初号機のMERIDA。楽しい旅だった。その旅記録はこの記事に書いてるよ!
朝陽が射す芝生の上で、朝ごはんをいただく。
ゆでたまご、うまー!
おにぎり、ゆでたまご、みかん。最高の朝食だ!日本で一番太平洋に近い場所。
大きな海原を望みながら、悠然と過ごす時間は贅沢だ。

あまりに居心地がいいもんだから、撮影欲がむくむくと顔を出してきた。こんな素敵な景色を記録に残したい!!




お気づきになっただろうか…?
そう。
ここには…灯台があるのだ。
ぬぅおおお!!天窓のデザインが好きすぎる…!!
潮岬灯台(しおのみさきとうだい)
この灯台は明治初期の江戸条約によって建設された8基の洋式灯台の1つで、歴史的・文化的価値が高いAランクの保存灯台に指定されている。ちょうど150年前に建設されて、いまも姿を残している貴重な灯台なのだ。機能とデザインが洗練されて、当時としては西洋の先進的建造物の1つだった。
しかもここは展望台に登れるという素晴らしい灯台!!

灯内から展望台に上がる瞬間を動画に収めてみた。
画面越しでも伝わる大絶景をどうぞ!!
素敵な海だった。はるか先にはアメリカ大陸があるんだと思うと胸が熱くなる…。

本州最南端をじっくり見てまわり、大いに楽しんだ。
「あとは橋杭岩と海を楽しんで、熊野の世界遺産へ行こうかな」なんて考えて走っていると…
?『あ…!りっけいさんですか?』
ぼく『ふぇ!?(もしかしてフォロワーさん?)』
声を掛けてくれたのは、
UGさんだーー!!(UGさんのTwitterアカウント)
いやー、はじめまして!お会いしたかったですよ!!
どうやらUGさんのホームコースがここ一帯らしい。今日も既に70km走ってきて、わざわざ会いに来てくれたとのこと!ありがとうございます!!
たしか昨日もフォロワーさんにエンカウントしたような…?(関西ローディーの距離感覚バグってない?)
てなわけで、UGさんと40kmをランデブーすることに!
まずは3km先の橋杭岩まで行ってみよう。
スイーっとUGさんの後ろをついていく。ちょっと走ってみて分かった…。UGさんめちゃくちゃ強いローディーだ!!いや正確に言うなら、『ロング特化型パワー系自転車乗り』だ!!
ムダのない発進、淀みのないペダリング、迷いのない状況判断…そして極端な荷物の少なさ…!
強者のオーラがまぶしい…!鬼神でも宿ってるんかな?
『これはヤバイ40kmランデブーになるぞ…』(フラグ)
さっくり橋杭岩に到着!
橋の杭のように、ずらららっと岩が並ぶ景勝地。目の当たりにすると、その大きなスケールに圧倒される。
しかし岩よりもUGさんバイクに目を惹かれる…。
なんじゃこのハイスペックバイクは!!!
バリバリカッチョイイ!!!
S-WORKS TARMAC SL6 2018のフレームに、DURA-ACE Di2のコンポ。SHIMANOの電動変速の気持ちよさを知ってるので、これは背中がゾクゾクする。たまんねぇコンポだ。ホイールはrovalの50mmハイト。もちろんカーボンリム。パワーメーターもバッチリ付いた完全レース向けバイクですわな。お高級品ですわ、こちらの一品。
とんでもないバイクに興奮する僕に『走る全財産ですよー』とあっけからんと笑うUGさん。UGさんが優秀なエンジンだけあって、バイクも完璧だ…。
ブラックサンダーを口に放り込み、ダウンベストを脱ぐ。
さあ、いきましょ!!
UGさんが先頭で走り出す。ぐぉん、ぐぉん、ぐぉん…。ホイールがうなる。UGさんの有り余るパワーを受け止めるバイクがどんどん加速する。あっさり40km/hを超えていて、笑うしか無かった。ついていくのがすでにギリギリ…。
もうUGさんって人は、普通じゃないんです。1日で紀伊半島200km走ったり、紀伊半島600kmブルベという変人の巣窟イベントでとんでもない走りをしたり…ロングライドジャンキーなんですよ。完全覚醒妖怪だ。

もっとも、この国道42号線は自転車乗りにとって嬉しい道だ。クルマが少ない、路面がキレイ、景色がいい。
そして、信号がない…!!!
いつものツーリングならヒャッハーー状態で走れるが、今回はUGさんがヒャッハーー状態なせいでぼくはヒデブゥ状態で死にそう。。。
さすがにヤバい。UGさんのバイクにはボトルが2本も刺さっているのだ。冬のライドで2本も持ってきてる…。その真意は…休憩する気がないんだ!!走りながら全ての補給を済ませてしまおうという強者の習性!!オワタ…これはオワタ…。
意識が遠のく…。これはやべぇや。
アップダウンなんて何のその!UGさんの脚は止まらない!ゴウゴウゴウ…(薄れる意識)
あ!
道の駅だ!!
ぼく『ゆ、UGさん…ちょっとここでご飯食べていきません?(息切れ)』
UGさん『あ、いいですね、食べましょー(爽やかイケメン)』
息も切らさずにこやかに答えるUGさん。
しかしロングライド好きはイケメンが多い気がする。めちゃくちゃな距離を乗るほどイケメンになってるような…?(なお私は除く)
ここ道の駅たいじで食べるのは…
マグロ丼だあーーーい!!!
うっひょひょ!!ようやく地場物の海鮮にありつける!!コンビニご飯に飽きていたからありがたいことこの上ない!!
口に放り込んだ瞬間に、うまさのパンチが脳天を刺激した…!!うっっっま!!!
やはり和歌山県のマグロはピカイチにおいしい!!『これがホントのまぐろだぜ』って雄弁に語ってくれるマグロ丼だ。うまうま!!
UGさんはクジラ丼をチョイス。これも美味しそうだ!!
UGさんもラブライブ好きのオタクなので、話が尽きない。沼津市へ聖地巡礼しにいったときの話なんてとめどなく語る姿は、強者のオタクのオーラを感じた。
ぼく『UGさんなら、大阪→東京のキャノボできるんじゃないですか?』
UGさん『あー、出来ると思うけど、途中に沼津があるからダメですね。謎の引力で沼津に引き寄せられます。ゴール出来ないです』
ぼく『分かります…!(本物のオタクだ)』
(※キャノボ:東京-大阪の520kmを24時間以内に走りきるチャレンジ)
さて、お腹も満たせたことだし残り15kmぐらい走りましょうか〜!!
ぼく(°Д°;アビャァアアアア
ぶっ飛ばすUGさんに着いていくのに必死で記憶を失った。
はぁはぁはぁ…気づいたら一瞬で新宮市に着いていた。速すぎる…。
めちゃんこきつかったけど、ひとりでは出せないスピードで風を切るってのも気持ちが良かった。UGさんランデブーありがとうございました!!また一緒に走る約束をして、颯爽とお別れするUGさん。このあとは100kmの山岳ライドをしにいくらしい。まったくイカれてるよ。
さすがに疲れた…。休憩するためにコンビニで座り込んだら30分動けなかったのはここだけの秘密。
さて、本日のメインディッシュに行きましょうか!
熊野市にある岩の世界遺産へ向かおう。
その道中。海と空が美しすぎた。

薄紅色の空。

夕暮れの空気が頬を撫でる。

思わず息を飲んだ。しばし見惚れていた。
ここから先は熊野の世界遺産「鬼ヶ城」。
写真からその美しさを読み取ってもらえば嬉しい。








大好きな岩の世界。
この半年ぐらいで岩の魅力に気づいて以来、その荘厳さにうっとりしている。表面のざらつき、造形、スケールの大きさ…どれも人工物にはない雄々しさを感じる。
そこに海と空と夕暮れが加わり、一部の隙もない均整のとれた景色を見せてくれる。立ち会えた一瞬が、人生の中でもとても豊かな時間だと思えた。これ以上の感動にはとうぶん出会えないかもしれない。
いい一日だった。本州最南端の海と灯台を楽しみ、フォロワーさんとトップスピードで駆け抜けて、大好きな景色を愛でる。これだからツーリングは面白い。自分の知らないことを次々と体験させてくれる。いいものだ。
さて明日が最終日だ!たのしむぞ!!
もうちょっとだけ、つづく。
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