キャノボの事前準備を紹介してみよう【R6キャノボ】

キャノボ

「国道6号線が、自転車で全線通行可能…!?」

Twitterを眺めていたら、びっくりするニュースを目にした。

こ、これは、R6キャノボが実現できるぞ…!

そもそもR6キャノボってなに?

R6(国道6号線)の始点と終点を、自転車で速く走ることだ。それぞれ東京と仙台が、始点と終点になっている。

この区間をキャノボ(キャノンボール)のルールで走るだけ。

個人的な考えとしては、キャノンボールとは
①人力の乗り物で
②500-550kmの距離を
③24時間以内で
④1人の力で走りきる
と定義している。

本家はR1キャノボで、東京~大阪間の約520~550kmを24時間以内に走るチャレンジだ。そこから派生して1桁国道のキャノンボールが、最近は注目されている。僕も派生キャノボである、R7キャノボR8キャノボを達成していたりする。

500kmに満たない問題

さて今回挑むR6キャノボ。派生キャノボならではの、難点もあるわけで。。。

それは最短コースを結ぶと、距離が373kmにしか満たないということ。

500km以下の派生キャノボはR6以外にもあり、それらを達成された方々は多くいらっしゃる。距離が短いと言えど、かなりの速度で達成されている凄い自転車乗りばかりだ。しかしここで個人的な「キャノンボール定義」でいえば、500-550kmの距離は走っておきたい…。むむむ、どうしたものか?

完全R6は走れない問題

さらにここでもう1つ。福島原発事故の影響でR6は自転車通行禁止となっていることだ。

福島県沿岸の浪江町~広野町の区間が、自転車では走れないのだ。この区間にはR6が含まれている。R6の側道となる県道ルートも、規制区域に定められているので、そこも封じられてしまっている。

唯一の打開策としては、「規制区域を迂回するR6キャノボコースを引く」ことだけだ。


福島内陸部に逃げて、再び沿岸部へ復帰するルートだ。そのためには500mの峠を2回登ることになる。平均スピードを求められるキャノボにおいて、500m峠を2つ追加されるのは手痛いが、やるならこの道しかない…!

2つの問題を一気に解決できる?

この2つの問題があって、ここ3年ほどR6キャノボをするか迷っていた。しかしR7、R8キャノボを達成した今、山形住みのあるぼくが挑戦しやすいのがこのR6キャノボであることも事実だ。

「今年の秋に、山越えR6キャノボをやってみようかな」そう思っていたタイミングで、冒頭のニュースが飛び込んできた。

国道6号線が、自転車で全線通行可能…!!

不意に舞い込んだR6通行可能のニュース。これなら一気に問題を解決できるぞ!

りっけい仕様のR6キャノボ

ぼくた引いたR6キャノボのコースはこれだ!


R6を基調としながら、県道や自転車道を組み合わせたオリジナルR6コース。

【追記】
実際に走ってみると2か所コースミスしていることに気づいたので、以下が修正版。もしR6キャノボに興味ある方は、こちらを参考にしてみてくださいね!

仙台スタートで走ると、水戸市から内陸側に入っていくR6を横目に、太平洋側へ抜けて、そのまま千葉県の銚子市をパスする。房総半島を半周する形でゴールの東京・日本橋へ向かう形だ。

このコースを引いて気づいたが、メリットがたくさん出てきた。

・基本フラット
・最大標高が120m
・南北の一方向コースなので、風の恩恵を受けやすい
・適度に街を通るので、補給ポイントが多い
・コース沿いに線路が通っているので、エスケープしやすい

「ファストロングライド」の代表格であるキャノンボール。走行速度ではなく、移動速度を求められるシチュエーションには、嬉しい要素ばかりだ。大きな町がないだけでも嬉しいのに、峠すらないとは…平地特化したキャノボじゃないか…!

ここで、はたと気づく。

「ロードバイクじゃなくても走れるのでは?」

セオリー無視のバイク選び

キャノボで選ばれる機材は「ロードバイク」がベストだ。(一部ではトライアスロンバイクやリカンベントで達成されている方もいるんだけどね)

ぼくも過去のキャノボではもっぱら、ロードバイクでしか走っていない。

信号ストップからの発信、峠道でのヒルクライム、バイクの振りの軽さ…数々のメリットがロードバイクにはある。しかし、今回は「超平坦のノンストップ区間」ばかりだ。

そうなると必ずしもロードバイクである必要はない。いろいろ考えた結果、選ばれたのは…

グラベルロードバイクだ!

FUJI JARI1.3というアドベンチャー系のグラベルバイク。いままでの林道や雪道ツーリングを支えてくれていた相棒だ。ここ数か月のうちに、パーツ総入れ替え(ホイール、タイヤ、ハンドル、ステム、サドル、ペダル)して、理想に近いバイクに仕上がってきた。

グラベルロードバイクを選んだ理由は1つ。

「乗車フォームが自分に合っているから」

ヘッドチューブが長く、ハンドル位置が高い。これが僕には合っている。ロードバイクのようなハンドル位置が低いバイクでは、長時間ライドで肩や首が痛くなってしまう。フレームの限界で、それ以上ハンドル位置を挙げられない現状だ。

しかしこのグラベルバイクでは、デフォルトでハンドル位置が高く、上半身がゆったりしたポジションが取りやすい。しかも、下ハンを握るだけでセミエアロポジションが取れてしまう。

舗装路メイン、たまにオフロードにも突っ込んでいける自分好みの一台だ。最近購入したタイヤも気に入っている。

ルネエルス/Snoqualmie Pass 700C x 44

「とにかく速い」と噂のグラベルタイヤ。たしかに嫌なもっさり感がなく、舗装路がめちゃくちゃ速い…! 激しい悪路を除けば、オン・オフロードに使える万能タイヤ。1本327gと軽量なのも嬉しい。

この太いタイヤを選んだのは、空気圧をあげられるからだ。クリンチャーなら7bar、チューブラーだと8.5bar入れることが多いけど、このチューブレスタイヤなら2.0~4barで運用できる。空気圧を下げても転がりが悪くないうえに、衝撃吸収性がかなり高い。このタイヤならロングライドだって問題ないだろう。

機材一覧

フレーム:FUJI/Jari 1.3
ホイール:BONTRAGER/Aeolus Pro 3 TL
タイヤ:Rene Herse/Snoqualmie Pass 700C x 44
コンポ:SRAM/Apex 1x
ペダル:SHIMANO/M540(両面SPD)
ライト:Olight/RN1500、CATEYE/GVOLT70
トップチューブバッグ:APIDURA/レーシング ・ロングトップチューブパック
サドルバッグ:APIDURA/レーシング・サドルパック(5L)

サドルバッグは友人であるS.K.さんからの借り物だ。いつも使っているオルトリーブのサドルバッグの爪が先日壊れてしまい、サドルバッグ難民になっていたところを助けてもらった。最高に使い勝手がよく、軽くてカッコいいバッグだった…!

S.K.さんのレビュー記事もぜひ読んでみてね!

さあ、あとは走るだけ!

アタック予定日は2022年10月24日(月)9時~25日(火)9時。

北風が一日中吹く予報の日を選んでみた。

なにせ初めてのR6キャノボだ。うまくいかないこともあるんだろう。けど、せっかくのこの機会。自分の持てる力で目一杯楽しんで来ようと思う。

挑戦することに価値がある。

走ってきたらまたブログにまとめよう。

つづく