ロードバイクに乗り出して4か月。
初めてのレースに出てみた!
鈴鹿サーキットで開催のエンデューロ。
大学の友人5人で、男女混合8時間耐久レースにエントリー。
同じ大学から5チームも出場するので、今回の目標はその中で1位になること。
チャリ部3チーム、茶道部1チーム、僕らのチームという、なかなかにシビアな戦いになりそう、ワクワクする。
さて、大阪から鈴鹿まで移動で移動。
ハイエースさんおっきい
5台のロードバイクの積み込んで…
22時半に出発。
ただ自転車を漕ぐために、車移動するなんてアホなことやってるなあ、と感慨?にふけりながら夜道を走る走る。
深夜1時ごろ。
鈴鹿サーキット到着
今夜はここで車中泊。まだ雨が降っていたけど、レース中には晴れることを期待して、就寝。
朝。雨は上がった
これでテンションは高まる。ついにレースの準備は整った。あとは走るだけだ。
レース前の雰囲気だいすき
よく整備された高級ロードバイクを眺めるだけでも至福の時。
いろいろ参考になるアセンブリもあって大変勉強になった。
本番前の試走タイム。
全自走ビワイチで痛めたアキレス腱を気にしながら、試走する。幸いペダリングに影響するほどの痛みはなく、安心して走れそうだ。
コースはなかなか面白く、50mほどのアップダウンが2つほどあり、カーブがたくさんあるので僕好みのコースだ。テンション上げ上げでウォームアップとして全力走する。普段の路上ランでは考えられないほどの速度に乗れて、非常に気持ちがいい。少し睡眠不足だが、体はよく動いてくれている。
スタート前
緊張感とわくわく感が会場いっぱいに広がる。落車などの事故がないことを祈る。
スタート!!
大勢のローディー達は、1つの大きな生き物のようになめらかに移動していく。
しばらくすると、1周目を走った集団が…
第一集団はやいよ(/ロ゜)/
「コォオオオオオ」と軽やかな音で目の前を通り過ぎる光景は圧巻される。乗り込んでいる人たちのフォームや自転車は美しいと思う。
走り終えたチームメンバーたちをピットで迎え入れる。
彼らは足をつったり、疲労困憊で帰ってくる。
ああ、鈴鹿は恐ろしいところだ。
これを8時間も続けるなんて正気じゃない。
僕の順番が回ってきた。ただ楽しんで走ってこよう。
走り出すと、試走の時よりもしんどいぞ、と気づく。
…これは、向かい風だ。
ソロで走っていると、風に体力を持っていかれる。全然スピードが出ない。速い人の後ろについて走ることに。
後ろにつくと、前の人が飛ばして走る走る。とても楽しむ余裕がなかった。
自分を保つことで精一杯になる。
前の人の自転車しか見えていなかった。事故にだけ気をつけて、持っている力を全て発揮して走る。体感スピード感はいつもの倍以上ある。
なんとかピットにつき、バトンタッチ。
ちょっと気を落ち着けると、「楽しかった、また走りたい!」と思うようになった。
走っている途中はしんどくて、たまらないのだが、ピットに帰ると達成感や充実感で満たされる。
チャリ乗りの性だが、走った後にまた走りたくなる感覚が、鈴鹿は特に強い。鈴鹿は楽しいのだ。
何回もメンバーと順繰りで走る。
しんどい&楽しい、で夢中になって駆け回った。
そしてラスト20分。アンカーを任せてもらえた。
すでにアキレス腱が痛み、睡眠不足により集中力がなかなか保てない。
だけどラストの2周を全力で走ることを心に決めて、バトンを受け取り出発!!
目標は大学内1位だが、現時点では茶道部が1周差をつけて1位に。
ここからはチャリ部との2位争い。
なるべく速い人にくっついてコバンザメ走法を取る。向かい風が弱まらず、ずっと吹いていた。
ラスト1周。
「チャリ部と1秒差」という情報を教えてもらい、俄然燃える。
最後の力を解放させて、後先を考えず目の前のコースを走ることに集中する!
今このひと踏み、今この一呼吸だけ、を考える。タイムなんか知らない、今を走るだけだ。
最後の最後、ホームストレート。
向かい風&登り坂で1番キツイところ。
ホームストレートに差し掛かったところで…
僕を横をかすめながら、顔をのぞいてくる人が。。。
それは2位争いをしているライバルチーム!しかもチャリ部主将!!!
「ほら、来いよ」
彼の顔がそう言っているようにしか見えなかった。
「絶対勝ってやる」
心の中で叫び、彼を追う。
息は上がって、心臓もバクバク、足もうまく回らない。けど、彼より早くゴールしたい。
なりふり構わず追いかける
ゴールライン直前。
彼の横にまで追いついた!あと、ひと踏み。
ゴール!!
その結果は…
0.128秒差で、、、負けた
悔しかった。めちゃめちゃに悔しかった。
みんながせっかく繋いでくれたレースを、みんながぼろぼろになるまで走ったバトンを、僕は受け取りきれなかった。
もっともっと速くなりたいと思ったし、まだまだ自分は未熟だとも思った。
メンバーに結果を報告すると、
「よく走った」「チャリ部主将と競えるだけでもすごい」
と絶賛されてしまった。
走り終えた直後には、くやしいとしか思えてなかった。が、落ち着いて考えるとこんなに競えるだけも十分すぎる。いいレースが出来た、走れてよかった。
ロードバイクを始めて4か月しかたってないのに、ここまで熱いレースができることを嬉しく思ったし、なによりメンバーに感謝の気持ちしかなかった。
笑えるぐらい身体は疲れているのに、充実感がいっぱい押し寄せてきて、心地よかった。
最後には虹がかかっていた。しかも2重虹
天からの贈り物をもらい、今日が本当に素晴らしい日だと実感する。
こんなに素敵な日があるんだ、って素直に思えた。ああ、たのしかったな。
帰路につく。みんなおつかれさま。
今日のご褒美の焼き肉
温泉入って、牛乳で乾杯
非常に濃密な1日が終わった。
これからも僕はロードバイクに乗り続けるだろうなあ。
おわり。